あたしは言おうとした言葉を飲み込んだ
「…名前、いーくん。」
「いーくん?名字も名前も言え。」
「…岡田、以蔵。」
あたしがそう言ったら人間たちはまたもや驚いた。
あたしは続けた
「いーくん…探す。知らない…?」
「知らないも、何も…」
「あいつは、」
そう人間が言おうとした時突然襖が開いた。
「…ッチ。なんだ、先客か。」
不意に聞いた声があたしの耳に飛び込んだ。
それに
「以蔵、口の聞き方。」
「…はい。」
あたしの知ってる名前までもが聞こえた
後ろを振り向いたらその人間の顔が見れる
だけど、向けることができなかった
「皆さんは何をしているのですか?おや?その女子はどうしたんですか?…畳に血が付いてますが?」
ビクッとあたしの肩が揺れた
あたしは恐る恐る後ろを振り向いた
「…え。た、鷹夜さん…?」
以蔵と呼ばれた男は鷹夜さんだった



