「♪~」 あたしは無意識に口が動く 「この声…」 「あの鈴やない?」 「どれどれ?…っあ、ほんまや。」 いつの間にかあたしの周りはそんなことを言い出した。 なんでだろう 口ずさみたくはなかったのに どうしても声に出したかった あたしの中の複雑な感情が消してくれると思ったからかもしれない。 辺りを見渡しながらあたしは口ずさんだ 時折あたしを見て話する人間もいれば 褒めてくれる人間もいた その中からも佐伯さんを探した だけど今日は見つからなかった。