(は、離してよ…!いっ…たい…)
あたしは痛みで我慢できなくて、柔らかい何かを噛んだ。
「……っつ。」
ち、血の味がする。
あたしは恐る恐る噛んだ何か、をみた。
「大丈夫…痛いのは初めだけ…だか…ら。」
あたしに言ったのか
自分に言い聞かせたのか分からない。
けど、分かることもある。
この子の手首を噛んでしまったこと。
手首から口を離すと痛々しく血が出ていた。
あたしより絶対痛いはず。
だけど、痛みを必死に堪えて弱音をはかない。
いつの間にか何かは塗られていなくて、初めみたいな痛みはもうしなかった。
あたしはその子の手首に顔を近づけて血を舐めた。
(…ごめん、なさい。)
血が収まるまで舐め続けた。
そのあとはあたしと同じように何かを手首に塗られていた。
「いっ…!」
「以蔵、大人しくしてなさい。」
「は…ぃ。」



