あたしは袖から布切れを取り出した
まだ微かに残ってるいーくんの匂い
今日からでもいい。
今からいーくんたちを探そう。
あたしはその場を駆け出した。
「はぁ…はぁ…はぁ….」
ひたすら走った
ドン
目の前を見てなかったのか人間とぶつかった
ふわり
ぶつかったと同時に懐かしいあの匂いがした気がした。
「……!」
あたしは直様その人を見る
「…何?邪魔だからどいてくれる?」
その人間の目は
とても冷めていて鋭かった
その人間の声は
とても低くて恐ろしかった
けど、目が話せなかった
「…あ。…っぁ。」
声が出なかった
怖い
主とは違う怖さ。
なんだか体中の力が全部抜けていって
立っていられなくなった。
どさっ
あたしはその場にしゃがみこんだ。



