「飲む…?お茶。」
「いや、いいよ。あぐりに言いたいことあっただけだから。」
「…そう。」
愛次郎さんは縁側に腰掛けた。
あたしも離れて腰掛ける。
「……」
「……」
あたしと愛次郎さんはお互い話すこともせずただ座っていた
確かに三人の時は話したことはあるけど
2人っきりの時は全くもって話したことはない
あたしはあぐりちゃんを通じて愛次郎さんに話しているようなものなの。
だからあたしは話すことは出来ない。
あたしは顔を上げ空を見る
真っ青な空が広がっている。
雲一つもない。
澄み渡った空。
狼の時はこの時間は大抵寝てたから分からなかった空の色。
あたしの知らないことがまた一つ増えた時は凄く嬉しい。
だから人間に慣れて本当によかった
そう心から思っている



