「ねぇ、これが莉茉ちゃんに似合いそう。」 「どれですか?」 お母さんが指差した先の小ケースを覗き込む。 「これよ、羽のやつ。」 「羽?」 目の前には羽の形をしたネックレスが置かれていた。 …お母さん… さっきの私の話しを気にしてくれていたんだ…。 「えぇ、莉茉ちゃんは羽が好きなんでしょう?」 私に視線を向けたお母さんが優しく微笑む。