慈しむような瞳を親父はお袋に向けた。 「莉茉さんにも母親との思い出を作る為にも、美夜と出掛けさせてやれ。」 「……。」 重い親父の言葉に俺はぐっと、口を噤む。 親の愛情を知らない莉茉。 『両親に対してなんの感情もないよ。』 呟いた莉茉の瞳は揺れていた。