「海には初めて来たので、嬉しいです。」 「…初めて?」 「はい!」 満面の笑みで頷く。 「…綺麗…。」 太陽の光を反射して、きらきらと眩しいぐらいに輝く海。 私の目が釘付けになる。 だから、気付かなかった。 「……。」 難しい顔をした天野さんが私を見つめていた事に…。 ちっとも気付かなかった私は浮かれてたんだ。 ーーーー茉莉が静かに動き出していた事も知らずに―――。