「今晩は」 定例の莉茉の挨拶。 莉茉の声に、先程までの俺の中にあった女への苛立ちが消えた。 最初は警戒してか、身体を強張らせていた莉茉。 それも次第に和らいだのかのように、今ではその表情を少しだけ緩ませる。 「…あぁ、」 そんな莉茉の挨拶に、軽く相槌を返した俺は、何時ものように煙草に火を付けた。