「……両親は昔から明るい茉莉が優先で、“私”の存在はあの家ではないに等しい感じだったの。」 「……あぁ。」 「それが寂しくて、辛くて、悲しかった…。」 当時を思い出したのか、莉茉の顔が苦痛に歪む。 もっと早く、 ……お前を見つけてやりたかった。 胸の中に後悔が渦巻く。 「…………そんなちっぽけな存在だった私を暁は見つけてくれた。」 「…莉茉…。」 俺の頬にある莉茉の小さくて華奢な手を強く握り締めた。