「莉茉?」 「―――良かった。」 「……、」 莉茉を引き離そうとした俺の手の動きが止まる。 ―――良かった? 何がだ? 俺の頭の中は莉茉への疑問で一杯だった。 「…暁に捨てられるかと思った…。」 「…っ、莉茉…。」 啜り泣く莉茉を掻き抱く。 「――捨てる訳がねぇだろ。」 やっと手に入れた、こんなにも大切な存在を手離してたまるか。