それからも俺は毎日、莉茉の元へと通った。
時間が許す限り。
「…叶?」
「あ?」
「お前、何時もどこに行ってんだ?」
「………。」
そんな行動の可笑しい俺に、目敏い“仲間達”が気付かない訳もなく……。
いつかは、聞かれると分かっていた。
仲間の問に、内心でぎくりと身を強張らせる。
「……叶?」
怪訝そうな仲間達の顔。
「……別に」
俺は曖昧に言葉を濁して、そのまま溜まり場を後にした。
まだ、知られたくねぇ。
ちっぽけな、俺の独占欲。
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