「叶、俺を怒らせるな。」 「……。」 それだけで叶くんは黙り込むのは十分で、その場が静まり返る。 「莉茉。」 「……暁?」 ふわりと髪を撫でられて驚きに見上げれば、私を見つめる暁の憂いを含んだ瞳と視線が合う。 「悪かった。」 「……え?」 暁の謝罪に目を見開いた。 「…何で暁が謝るの?」 「こうなったのは、俺がお前を家から連れ出したからだ。」 「…っ、違う…。」 首を横に振る。 …違う。 絶対にそれは違うよ、暁…。