綺麗なんて、絶対に男性に使う言葉ではないけれど、私の目の前に佇む存在は、そう思えるぐらいの容姿をしていた。 他者とは違う、圧倒的な雰囲気。 不思議な存在。 「そいつ、嫌がってんだろ?」 別に、声を張り上げた訳じゃなかった。 怒鳴ってもいない。 「おい、聞いてるのか?」 ただ、淡々とした声。 なのに、なぜか逆らえない。 「は、はいっ!!」 かくかく頷くナンパ男。 ………………その姿に、さっきまでの威勢はなかった。