寵愛の姫 Ⅰ【完】




「―――分かりました。」



心得たとばかりに一樹は頷く。




頭の回転が速い奴は、嫌いじゃねぇ。




少ない情報で、俺が何をしに行くかが分かったのだろう。



「今日の暁様の書類上の仕事は全て私が引き受けます。」


「あぁ、後は頼む。」


「承りました。」



エレベーターに乗った俺に一樹が頭を下げた。