寵愛の姫 Ⅰ【完】





「むー。」


「――悪かった」




ぽんぽんと宥めるように私の頭を撫でる叶くん。



「…………。」



それだけで機嫌を治してしまう自分は単純なのかも知れない。




「…叶くん。」


「うん?」


「土曜日、楽しみにしてます。」


「あぁ」



“俺も”と最後に呟いた叶くんは、優しく私の頭をもう一度、撫でた。