「北斗ー!」

「姉ちゃんうっさい」


ドタドタ階段を降りて、リビングに置いてあるソファに座っている北斗に抱きつけば、思いっきり嫌そうな顔をされた。



「これから出かけてくるね!」

「はいはい。気をつけて」

「うん!」


ビニールバッグを持って、玄関でサンダルを履いて、いざ出発っ!


「待ってください」


…出来なかった。

あたしの腕を掴んでる露崎遥。



「…なに?」

「クラス会とやらに行くんですか?」

「行くけど…」



逆に聞くけど、あたし行っちゃいけないのか?


そんなこと聞かれたら行っちゃいけない気がしてくるじゃんかー!



「って、あー!
時間!!」


露崎遥の手を思いっきり振りほどいて、




「いってきまーす!!」




玄関を出た。