階段を降り、廊下に出ると
授業を終えた生徒たちで賑やか。
女の子たちは私の隣を嫌々歩く勇魔の存在に気づくと、キャーキャー叫びだした。
うるさいなあ、、、。
叫ばれてる張本人をみると
すごく嫌な顔をしている。
ああ、女嫌いなんだっけ。
「あーうっぜッ」
「キャー勇魔様が喋ったぁぁあ!!!」
「勇魔様ぁぁあ!こっちミテェェエ!!」
うるさいって言われてるのにもっと叫び出す。
逆効果ってやつですか。
隣をみるとさっきまで一緒に歩いてた勇魔は
女の子に囲まれて身動きが取れない状態。
太陽だったら喜ぶんだろうなあ。
そんな呑気なことを思って勇魔を見ていると、
すこし小刻みに震えてる気がした。
顔も真っ青で。

