聖なる龍に愛された。






「風浦葉月、1年生」



「お前は一体、何者だ?」




龍牙が楽しそうに聞く。




「私は……」




全員が目を伏せている葉月ちゃんをみる。



そして、



その綺麗な目を開けたとき






「黒蝶」




知らない人はいない



死ぬまでに一度は目にしたい人



誰もが憧れ



誰もを魅了し



喧嘩では負けたことのない




美しい名前を




葉月ちゃんは口にした。