聖なる龍に愛された。





だってほんとのことだから。


私に親なんていない。


家族もいない。


なにもない。


そう、独り。




普通だったら何か言ってくるはずなのに、「そうか」そう言って金髪はまたマンションを見上げた。



私は黙って入り口に向かって歩く。