守られお姫様

次の日は一緒に帰った。




今日もいつも通りの日だった。




ただ違うのは翔が帰り道に一言も話さないこと。




いつもなら私に話しかけてくれる。




「一緒に帰ろう」というときもすごく何かを我慢しているような顔だった。




それがすごく不安になる。




昨日聞いたことが今日起こるのかもしれないと。




一言も話さない帰り道なんて初めてで、でも緊張とか気まずい感じはなかった。




それが幼なじみというものなのだろうか。




不意に翔が足を止めた。




一歩後ろにいた私を振り返った翔は切ないような悲しいような、でも何かを決意したような顔で泣きたくなった。




ああ。




この時がやって来たのだと。




翔は今から私に言うんだと思う。




昨日話してたことを実行するんだと思う。




もう終わりだと思って悲しいはずなのに不思議と涙が溢れるような感情は出てこなかった。




こんな時に泣けないなんて最低なのかも知れない。