僕の家に放火した理由は くだらなかった 『幸せそうな あの家庭が羨ましかったんです』 男性は泣きながら そう警察に供述したそうだ 僕が幼い頃から 一緒に遊んでくれた 優しい男性 独身だと言っていて 僕を本当の息子のように可愛がってくれた 生まれたばかりの妹を抱っこしたこともあった 可愛いと口元が緩んでいた 両親とも仲が良くて 両親が旅行に出掛けるときは 僕を男性の自宅へ預けて行くほど 男性は信頼されていた それなのに “おじちゃん”は 僕の家庭を簡単に壊した