「――おい、てめぇら。俺の女に手ェだしてんじゃねぇよ」


「今すぐ手を離さないと――痛い目に遭うよ?」


後ろをむくと、そこにはいつもとは違う雰囲気の春翔くんと冬翔くんがいた。凄い殺気……。


「ひっ……!! すみませんでしたあぁぁっ!!」


そういって男達は急いで私達から手を離して、車に乗って走っていった。


「桃花、大丈夫か?」


「うん、大丈夫だよ冬翔」


「琉奈……!! 怖かったよね、なにもされてないよね?」


「怖かったけど助かってよかった……」


「「……さっきの、超かっこよかったよ!!」」


私と桃花は、そういってニコッと笑った。


「俺の調子狂わすんじゃねぇよ、桃花……」


冬翔くんはそういって顔を隠した。


「……その顔、反則。可愛すぎ」


続けて、春翔くんが私にむかってそういった。照れてる……?


「……あぁもう、帰るぞ桃花!!」


冬翔くんは桃花の腕を引っ張り、走った。春翔くんと私は2人を追いかけた。


「……ねぇ春翔くん」


「? なぁに?」


「……これからもずっと一緒にいてくれる?」


「うん、もちろん!」


――数年後、私と春翔くん、桃花と冬翔くんはめでたく結婚したのだった。



   *end*