「でも……和樹にカワイイって思われたいし」
おそらく和樹の頭ン中にはスカートなのに空き地を駆け巡り「勇者ごっこ」をしてた頃の俺が残ってそうだよな。
知らなかったとはいえ……あの頃から努力してたらもっと可愛くなれたんだろうな?
いやいや……今からでもなんとかなる。本当は嫌だけどさ。
「しょうがないなぁ~携帯テレ電にして!!!」
言われるままに繋ぐ。
「眉毛はそんなに伸ばしちゃダメ~!!」
「もうっアイホールもわかんない訳??」
「アイラインはまつ毛を埋めるように!!」
いつに無くスパルタな美の伝道師香織のおかげで……今までよりは多少大人っぽくなった……ような気がする。
やってやれない事は無いけど……やっぱりオンナはめんどくせー。



