バタバタバタっ。
足音??
「ごめんね~お母さん間違えちゃったかも!!!!」
和樹ママがようやくのご帰宅。
「遅いし……」
呟く和樹。
ホント……遅いし。
「やだっ智也君寝ちゃってるし。姫ちゃん、香織ちゃんは大丈夫??」
「大丈夫ですよ。すぐに気がついたからジュースにしました」
和樹ママのおかげで暗いムードが無くなって……ま、俺的には助かったけどな。
「もう暗くなるからみんな送ってくわ。あ~もうママ達に謝らなきゃ~!!」
ケーキ屋さんに売ってたから完全に子供用だと勘違い!!
ついさっきになって確認してない事に気付いたらしい。
和樹ママはそういや昔から結構天然だったりする。
リンゴジュースとウーロン茶、コーラとブラックコーヒーの間違いなんてしょっちゅうだし……おかげで俺は飲む前に匂いをかぐ変な癖がついてしまったぐらい。
今回はさすがにピン入りだったから警戒しなかったけど……以後気をつけよう。
「姫奈、また明日っ!!」
一番に着いたのが俺の家。
手を振る俺の手と……和樹の胸でキラリ、光った。
「また……明日ね♪」
俺達にやってくる明日は……あと何日ぐらいだろう。



