「ラッキーだったね♪アタシ達正座しなくて済んだしさ?」 聞けば香織は30分もあそこにいたらしい。 その間こってり教頭のハゲに絞られていたと思うとなんとも哀れで仕方がない。 「だな。でも俺は姫奈ともっと一緒にいたかった」 「そうだね」 「明日もいっぱい一緒にいような」 無理して笑う和樹……俺達には残された時間が少ないから。 その間だけでもいっぱい一緒にいような? 俺も心の中で返すと姫奈に戻って可愛くこくんと頷いた。 残された時間は半年ちょっと。 それは……本当にあっという間だった。