「就寝」の声を合図に俺は外へ向かった。 実際に寝る奴なんていない。 オンナ達は朝まで恋バナ大会なんだとか。 旅館の裏手にあるくすんだ光を放つ街灯の下。 そこにパジャマ姿の和樹がいた。 「思ったよりさみーな??」 6月とはいえ夜は冷える。 「おいで?」 寒さに負けないように二人、ぴったりとくっついた。