オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?




2日後。



天気は快晴。



今日は待ちに待った修学旅行の日。



俺は決心していた。



この旅行中に和樹に転勤の事を言おう。



悲しませるかもしれない。



でもこれはもう変えられない現実なんだ。



バスの中では香織と隣の席。



「姫奈!これ食べて。限定の練乳入りクッキー♪」



……香織は何度甘いものがニガテだと言っても繰り出してくる。



「オンナの子は甘いもので出来てるんだよ」



それが本当だとしたら、やっぱり俺はオンナじゃない。



いらないのー??手を出さない俺を見て、香織は残念そうに自分で大きな口をあけてほおばった。