オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?




「あれ?君はあずみちゃんの……」



「友達です」



「恥ずかしい所見られちゃったね?」



あーあ、これで日本人がやってる店全滅だよ、と呟く。



ホントにダメオヤジだな?



「……出したんですか??」



「ん、何??」



「ウエイトレスに手出したんですかって聞いてんだよっ!!」



つるっと出てしまった「俺」の言葉にあわてて口を押さえるも間に合わず。



一瞬目が点になったアズ父だったがすぐに頷いた。



「フランスの子ってスタイルいいんだよね~可愛いし」


「奥さん……は?」



「こんな俺を援助してくれて助かるんだけど……オンナとしてはねぇ??」



そう思わない?



話を振られた瞬間。



バキっ!!!



俺の拳がアズ父に炸裂していた。



アズ母が悪いんじゃねー。諸悪の根源はこいつだ。



アズの奴……今日はどんだけ走らすんだよ。



苦笑いしながら俺はカジノへ戻った。



今度こそアズを助ける為に。