そんな金持ちそうな奴らに混じって……髪を後ろで束ねてTシャツGパンという普通過ぎるおばちゃんがそこにいた。
「encore!!」
ルーレットの台で一際大きな声。
もう一回って意味だったよな?でもイントネーションがなんか変。
言うなら関西弁っぽいような……ん??まさか!!!
「もうわかったろ?どうするんだ?」
「話……してくる。」
じゃ、俺はあっちで待ってるから……とピエちゃんはバーカウンターへ向かって歩いて行った。
アズが寝込んでるのにギャンブルかよ?
そんな怒りを抑えつつ俺はそのおばちゃんに近づいた。



