「ねぇ?アズのお母さんってドコにいるの?」
「何で??」
器用にライターをくるくる回す手付きがちょっとだけ和樹と重なって、胸がきゅっとなる。
「今スゴイ熱なの」
「マジかぁ~相変わらず留守だったって訳だ」
うんうん、と頷く。頼りになるのはピエちゃんだけ!!
「学校の近くに銀行があるだろ?その向かいの雑居ビルの地下にたぶんいるんじゃ……って待てよ!!」
聞いた瞬間俺は走り出していた。
「一人で行くのは危険だぜ?」
そう、聞こえた気がしたけど止まる訳ねーし。
俺が、アズのお母さんを呼んで来てやる!!!アズは愛されてないなんて言って寂しく笑ってたけど……違うって証明してやるからな!!!
もう少し、待ってろよ。



