「これか?」
そこから出てきたのは胸に十字架の模様が入った黒のタンクトップ。
「前に姫奈が着とったデニムのスカートあるやん?裾がフリルになった……あれに合わせたらカワイイと思うんや」
確かに。それならロリパンっぽくなりそうだ。
「うちはピンクでお揃いな。熱下げて……当日は弾けるで?」
「よしっ。その調子ならすぐに熱は下がりそうだな!風邪薬も飲めよ~あ、その前になんか食わなきゃか」
「え……姫奈の料理!?」
途端に嫌そうなアズの顔。
そりゃ料理は苦手ですよ?
アズの許可を得て冷蔵庫を漁った俺は和樹絶賛?の塩おにぎりを作ってアズの所に戻った。
「姫奈……これじゃ嫁には行かれへんで?」
苦笑しながら頬張るアズを小突く。分かってるからほっとけ!!
「じゃ、明日な?」
アズの事は心配だったけど俺には行かなきゃ行けない場所がある。
俺を救ってくれたアズ。
今度は俺が助ける番だっ!!



