「来月ピエちゃんの知り合いがライブやるんやって!!一緒に行かへん?」



「何系?」



「絶叫暴れる系♪な、うち寄って着替えて行こーや。姫奈の本当に好きな格好で!!」



「アズ……」



「俺」の居場所を作ってくれようとするアズに不覚にも涙がこぼれる。



「ちょっ泣かんといてや!オトコやろっ!!!」



その言葉に更に涙腺がゆるんだ俺はしばらく泣き続けた。



「ブサイク姫奈」



「うるせー!!」



ぼんぼんに腫れた目を冷やしながらアズに貰ったチケットを見つめた。



このライブが……俺の人生が変えるなんて事はまだ全然知らないんだけど。