オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?




「信じてもらえないと思うんだけど…」



エンジェル姫奈を壊す日がとうとう来たんだ。



かるく汗を書く手を握りしめ和樹とRuvieを交互に見つめた。



小さな頃から俺を見つめてくれていた和樹。



オトコな俺の憧れなRuvie。



なりたい俺に「俺」はなりたい。



こんな体が故の悩みだけど………後悔したくねー!!



この日、未来のビジョンが見えた気がした。



「俺」の夢は姫奈じゃない。



「なぁ、姫奈。一人百面相はいいけど待ちくたびれたで?」



あ……



自分の世界入ってた!?



恥ずっっ!!



とにかくとにかく、ちゃんと言うんだってーの。




すぅーっ。



大きく息を吸い込み、吐き終わった瞬間…俺はにやりと笑いオトコの瞳でアズを見つめた。



今まで…誰も知らない「俺」



ココロのピースがはまった瞬間、言葉は迷う事なく口を突いて出た。



「初めまして、アズ。姫奈の中のオレです」