「うわーミニ”ゾン様”やん。めっさ可愛い~!!!」
アズの声が響き渡る。
ゾン様?
あのちょっと前に大流行した……ってそれは弟だ!
俺と同じ、地毛でが軽く天然パーマで茶髪な優希がセーターにゾン様マフラーで立っていた。
「おねーちゃん、僕暑いよ……」
騙されたな?優希。まぁ頑張れよ!!
幸いアズは気に入ったみたいだし。
「姫奈ん家ってみんな美形なんやなぁ~」
「でも優希君がダントツ可愛いわ。」
何故か部屋に着くまでアズはミニ”ゾン様”と一緒に記念撮影をしていた。
やっぱええな~、そう言いながら部屋に入るアズ。
ちょっとだけ真面目な顔に俺も気を引き締めて。
もし……いや、たぶん?
アズが俺に真剣に何かを伝えるんだったら……俺も自分の事を話さなきゃいけないような気がするんだ。



