オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?




カフェ内にはマスターと談笑するピエちゃんもいたけど俺達はちょっと離れて座った。



「ピエちゃんって毎日いるの??」



「そうやな、学校よりもここで会う方が多いかもしれへん。」



確かに……住んでんのかっ!?ってぐらい馴染んでるけども。



まぁ、あのバリバリフランス人なビジュアルのせいでもあるか。



「あの顔ってな?日本人の女の子は絶対好きやん♪」



「確かに……少女漫画にピエちゃんみたいな人出てくるよね?」



そして



「あのな……」



もったいぶるアズ。



「何??気になるんだけどっ」



アズはピエちゃんに聞こえないように小声で言った。



「フランスでは全然モテへんねん!!!!」



ぶっーーーーーーーっ!!



やば、お腹痛い……ピエちゃんが美形に見えるのは日本人だけだなんて面白過ぎ!!



不憫なピエちゃん。。。でもいーのか。日本語しか話せねーんだし。



「良かった♪姫奈が笑ってくれて」



「面白すぎだから」



そして……笑いの波が引いて少しの沈黙。



先に口を開いたのはアズだった。