オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?




それから歩くコト少し。



「お邪魔します♪」



和樹の家にはもうすでに全員集合してるらしい。



玄関には靴が散乱している。



「姫ちゃん~上がって上がって!!」



和樹ママもまだスーツのまんま。



「わざわざありがとうございますっ」



後ろに豪華な昼食が見えてるし。きっと着替える間もなく和樹ママが準備してくれたんだろう。



「姫奈~こっちだよん♪」



声とともにひょいっと香織登場!!香織はもう普段着……って当たり前か。俺ついついスーツで来ちゃったよ。


「二人待ってるから!!」



手を引かれてリビングに向かうと……。



【姫奈とずっと一緒を誓う会】



マジかよ?でっけー横断幕が壁いっぱいに貼ってある。



「送別会、の予定だったんだけどさ。それじゃ寂しいじゃん?」



「だから勝手に変更しちゃったんだっ!」



和樹と智也がそう言ってにっこりする。



なんか……嬉しすぎるんですけど!!!



感動で泣きそうになってる俺に香織がまぁまぁと背中を叩き、促されるままに和樹の隣に座った。