夏恋~NEGAI~







その後、あたしは意外な事実を知る。



「俺、小麦が好きなんだよね」



委員会からの帰り道、



たまたま一緒になった流星君から聞かされた、



流星君のホントのキモチ。



だからあたしも思い切って打ち明けた。



「あたしも…そーちゃんが好きなの。
 ずっと…昔から。」



そう言うと流星君は少し笑って、



「俺たち仲間か。」



と少し悲しそうに呟く。



ああ…



この人も感じてるんだ。



好きな人が、
自分の友達の大切な人である苦しみを。



間近で味わう、胸に突き刺さるような痛みを。