輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「凛……。言ってなかったが、朱雀と玄武は凄く仲が悪くて相性は最悪だ…」

「そ、そんな!」

『ちょっと、貴方たち!私をほっといて喧嘩しないでよ!』

「うるせぇ、くそババァ!!」

『だ、誰がババァですって!!』

鬼女の瞳がさらに赤く光る。

「おいっ!喧嘩なんてしてる暇ないぞ!」

「ちっ!」

「ガキは引っ込んでろ」

玄武は朱雀の前に立ち大剣を構える。

「久しぶりの戦いなんだ。少しは遊ばせてくれよ」

大剣に風をまとわせた玄武は、風の斬撃を放ち、蜘蛛の巣を斬り刻んでいく。

『おのれ……!』

玄武を睨みつけた鬼女は突然姿を消す。

「どこに消えた?!」

『ふふ……』

「凛!」

「えっ?」

その時、鬼女は私の背後に立っていて、私の体を捕まえる。

「いつの間に!」

『動くなよ、動いたらこの子の首が飛ぶよ!』

「くそっ!」

玄武と朱雀は、それぞれ武器を降ろす。