輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「そっか、ならその掲示板に貼ってある紙に一つ付け足しとけ」

「え?」

「安倍晴明の子孫が、何でも妖退治をお受けします。しかし、ガセやからかう手紙をくれた人は、俺がじきじきに会いに行きます、とな」

「それ、妖が来るより怖くない?」

「あぁ、会長がじきじきに会いに行くんだ。覚悟は決めてもらわないとな」

凛空の表情が怖い……。

「じゃぁ、凛空のところに来た依頼は私も手伝うことにするよ」

「あぁ、もちろん俺もお前の依頼を手伝う。一人で勝手に行くなよ」

「置いていかないよ、凛空と一緒に居ると安心だもん」

「そうか!」

うん、本当だよ。

凛空と居ると怖い気持ちが無くなるし、凛空は私に勇気をくれる。

「あれ?凛空じゃん」

「ん?」

すると、私たちの目の前にさっき帰ったはずの雫夏先輩が立っていた。

「副会長?もう帰ったんじゃないのか?」

「うん、ちょっと用事を思い出してね。二人はどうしたの?」

「えっと……」

どうしよう、凛空と幼馴染ってことは秘密だから、何て言えばいいのか?

「“凛"を生徒会見習いにしたんだ。それで一緒に校舎内の中を見回っていた」

「そ、そうなんです」

本当のことだから、嘘は言っていない。

だけど、凛空の言葉を聞いた雫夏先輩の表情が変わる。