輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「うん……」

私は、凛空みたいにならなくてもいい。

ずっと憧れていた凛空みたいに。

お母様も言っていた。

『 迷わず自分を信じて、自分が正しいと思う行動をとりなさい』

私は、自分が正しいと思う行動をとる。

そして、自分を信じる。

「でも、まさか生徒会見習いをされるとは思わなかったよ…」

「…」

凛空は、頬から手を離すとそっぽを向いた。

「り、凛空?」

「仕方ないんだ、渡したくないから」

「なにを?」

「いろいろとだ」

いろいろってなに?

その先のことを聞きたかったけど。

凛空は、きっと私には教えてくれない。