輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「凄いよ凛、会長自らの指名だぞ!」

「う、うん」

全然嬉しくない……。

「そういうことでよろしくな。あと、俺は少し会長の仕事について凛に話したいから、お前はもう帰れ」

「は、はい分かりました」

凌は、凛空に軽く頭を下げると、会議室から出て行った。

「ねぇ、一体どういうこと?何で私に生徒会見習いなんて」

「理由は聞くな」

理由は聞くなって、気になるじゃん!!

「これから妖たちが活動する時間になってくる。しかし、少し妙なんだ」

「妙?」

私は、そこて話し合いが始まる前に感じた気配のことを思い出す。

「もしかして、妖たちの活動時間が増えてる?」

「良いところに気づいたな、お前の言う通りだ。それに、ここに来る前に妖の気配を感じた」

「凛空も!」

やっぱり、あれは妖の気配だったんだ。

でも、誰かに見られている感じは……。

妖の気配だったのかな?

「だから、俺とお前が一緒に居られるようにしただけだ」

「そうだったんだ」

凛空は、色々と考えて行動をしているんだね。

なのに私は……。

「お前は、何も考えるな」

「でも……」

凛空の手が、私の頬へと伸びてくる。

そして、その手は優しく私の頬へと触れる。

「お前は、何も考えるな。俺みたいになろうとするな。お前は、お前でいろ」

凛空の言葉が私の中で響いた。