輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

その後は、これからの日程や文化祭での私たちの仕事内容の説明を聞いて、その日の話し合いは終わった。

でも、すぐには帰れなかった。

それはもちろん、凛空に呼び出されていたからだ。

「さっきは、本当にすみませんでした!僕のせいで会長の気分を害してしまって!!」

凌は、話し合いが終わってからというもの、ずっとそわそわしていた。

(ちょっと、残念なイケメンだと思う)

「別に怒って呼び出したわけじゃない。一つお前たちに頼みたいことがあるだけだ」

「頼みたいことですか?」

だから、私たちを呼び出したってこと?

「あぁ、俺が選んだ二人だから、きっちり仕事はしてもらう」

「は、はい?」

「それで、頼みたいことって何ですか?」

凛空は、チョークを持って黒板にその頼みごとの名前を書く。

それを見た私と凌は、目を見開いた。

「お前たちに頼みたいことは、いや、頼みごとっていうより強制だな。凌と凛には、文化祭まで生徒会見習いをやってもらう」

「「生徒会見習い?!」」

なにそれ?そんなこと凛空から聞いてないよ!

「生徒会見習いというのは、生徒会長が二年か一年のなかで、生徒会に向いている奴にやらせる見習いだ」

「それはつまり、僕たちがそれぞれの先輩に付き、先輩の仕事を学ぶってことですね」

「そうだ。そして、今回二年の中で生徒会見習いに向いている奴は居なかった。だから俺は二人を選んだ」

凛空は、そこまで周りを見ていたんだ。

全然分らなかった。

「凌は、男子副会長に、凛は、女子副会長にそれぞれ付く」

あれ?でもそうなると凛空に付く人が誰も居ないよね?

「でも、凛には俺のところにも付いてもらう」

「わ、私がですか?!」

「あぁ」

な、なんで凛空は私を選んだの?!