「凛の魂は、輪廻転生を繰り返している?」

「そうだ。凛の魂は、何百年も前から輪廻転生を繰り返している。その魂の持ち主が死ぬごとに」

「なんで、そんなことが……?」

信じられない、凛の魂が輪廻転生を繰り返しているだなんて。

「輪廻転生を繰り返している凛だが、前世の記憶はない。しかし、強大な力は受け継いでいる」

「じゃぁ、凛にはまだ隠された力があると?」

「凛の力は、まだ弱いが大人になるにつれて力の強さを増していく」

それじゃぁ、ぬらりひょんはその力を恐れて凛を殺そうと。

「ぬらりひょんが凛を殺そうとしているのは、その力を恐れてのことか?」

「それもあるが、別の理由もある」

「別の理由?」

「何百年か前に起きた、妖怪大戦で本当の魂の持ち主と、ぬらりひょんは刀を交えている」

ぬらりひょんと凛は、昔に戦ったことがある?!

「ぬらりひょんが率いる百鬼夜行は、凛の前世の人物によってその数は半分に削られた」

そうなると、凛の隠された力は、百鬼夜行をも抑える力だというのか?

「それに、の前世の人物は、ぬらりひょんに呪術をかけられた」

「それが、輪廻転生……」

「輪廻転生の術を解けるのは、ぬらりひょんだけだ。やつを倒さない限り、凛の魂は輪廻転生を繰り返し、何度でもぬらりひょんと戦うことになる」

「そんな!」

あいつは生まれた時から、重い運命を背負わされていたのか?

そして、凛はその運命の道の上を歩いている。

決して外れることない運命の道を──