輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「うぅ……、凛空の馬鹿!」

私は、凛空に背を向けて今の状況を確認する。

(一体なんのつもりなの?また私をからかってるの?)

からかってるだけなら、こんなことしないでよ。

「お前にどう思われても構わない」

「凛空?」

「でも、これだけは言っておく」

私は、振り返って凛空を見る。

「俺は、お前の傍から離れない。それだけは覚えとけ」

凛空は、優しく私の頭を撫でると、図書室の入口へと向かう。

「ま、待ってよ凛空!それじゃぁ分からないよ!凛空の考えてること!」

凛空は、足を止める。

「さっきのキスだって、私をからかってやっただけなの?それとも……」

今度は、凛空が振り返って、私のところに来ると小さな声で耳打ちした。

「えっ……」

凛空は、言い終えると図書室から出ていった。