輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

【凛】

やばい、胸の痛さが増している。

私の唇と唇が触れそうになった時、さっき戻ったはずの騰蛇が現れて、凛空の頭を掴んでいた。

そして、二人の間で火花が散っている。

(さっき、キスしようとしたのかな?)

でも、嫌じゃなかった。

何でかは分からないけど、凛空とならいいと思った。

「おいクソガキ、今度勝手なことしたら殺すぞ」

「お前が邪魔するなら、俺だって考える」

何の言い合いをしてるか分からないけど、この二人のやり取りを見て自然と笑えた。

「何笑ってんだよ、お前何されかけたか分かってるのか?」

「そ、それは……」

『キス』なんて単語は、恥ずかしくて言えない!

「こういうことさ──」

「きゃっ?!」

凛空は、私の腕を掴み引き寄せると、私の額に軽くキスを落とす。

「てめっ!何しやがる!」

「おでこにキスしただけだけど」

な、何でそんなに平然と言えるの?!

「ば、馬鹿!!キスは好きな人とやるものだよ!私の初おでこキス返して!」

「じゃぁ、返してやるか?」

凛空は、自分の唇に指を当てる。