【凛】
「はぁ……。暇だ」
図書室は、しんと静まりかえっていた。
「当番やってたって、誰も来ないしさ」
私は、スカートのポケットから符の入った入れ物を取り出し、一枚の符を取り出す。
「騰蛇、傷の具合はどう?」
「別に普通だ」
「本当に大丈夫なの?」
「だから、そう言ってんだろ?心配しすぎだ」
「だって、騰蛇は私のせいで……」
その先を言いかけた時、騰蛇の符が浮き上がると騰蛇は姿を現す。
「大丈夫なの?出てきて」
「平気だ、お前の力を使って、出てきてるわけじゃねぇからな」
騰蛇は、カウンター席の上に座る。
「悪かったな、お前を守れなくて」
「そんなことないよ、騰蛇は私を守ってくれたじゃん」
もしあの時、騰蛇の言葉を聞かずに、ぬらりひょんの近くに行っていたら、今頃どうなっていたのか分からない。
「ぬらりひょんと戦った時、頭に血が登って、周りが見えなくなった。あいつは、薫子を殺したんだ。それに──」
騰蛇は、遠くを見つめるように目を細めた。
「気づいた時にはあっちに戻ってて、俺は自分の弱さに苛立った」
「私のせいだよ、契約者である主の力が弱いと、十二天将たちの力も抑えられるから」
お母様は、どうやって強くなったのかな?
「ねぇ騰蛇。お母様はどんな人だったの?」
私が覚えてるお母様は、誰よりも元気で、素敵な笑顔を持つ人だ。
「そうだなぁ、はっきり言えばがさつなやつだったな」
「えっ?!」
そ、そうなの?
私が想像していたのと大分違うけど……。
「はぁ……。暇だ」
図書室は、しんと静まりかえっていた。
「当番やってたって、誰も来ないしさ」
私は、スカートのポケットから符の入った入れ物を取り出し、一枚の符を取り出す。
「騰蛇、傷の具合はどう?」
「別に普通だ」
「本当に大丈夫なの?」
「だから、そう言ってんだろ?心配しすぎだ」
「だって、騰蛇は私のせいで……」
その先を言いかけた時、騰蛇の符が浮き上がると騰蛇は姿を現す。
「大丈夫なの?出てきて」
「平気だ、お前の力を使って、出てきてるわけじゃねぇからな」
騰蛇は、カウンター席の上に座る。
「悪かったな、お前を守れなくて」
「そんなことないよ、騰蛇は私を守ってくれたじゃん」
もしあの時、騰蛇の言葉を聞かずに、ぬらりひょんの近くに行っていたら、今頃どうなっていたのか分からない。
「ぬらりひょんと戦った時、頭に血が登って、周りが見えなくなった。あいつは、薫子を殺したんだ。それに──」
騰蛇は、遠くを見つめるように目を細めた。
「気づいた時にはあっちに戻ってて、俺は自分の弱さに苛立った」
「私のせいだよ、契約者である主の力が弱いと、十二天将たちの力も抑えられるから」
お母様は、どうやって強くなったのかな?
「ねぇ騰蛇。お母様はどんな人だったの?」
私が覚えてるお母様は、誰よりも元気で、素敵な笑顔を持つ人だ。
「そうだなぁ、はっきり言えばがさつなやつだったな」
「えっ?!」
そ、そうなの?
私が想像していたのと大分違うけど……。



