「見て!会長と副会長よ」

「ほんとだ!」

「本当にお似合いだよね、あの二人って」

私たちは、窓の外を見る。

たしかに、凛空と美人の副会長が楽しそうに一緒に歩いてる。

「やっぱり、二人が並ぶとお似合いな二人に見えるよね」

「……」

私は、直ぐに二人から視線をそらす。

そして、凛空の言葉が頭を過ぎる。

『俺は、お前が好きだよ』

「ごめん姫菜子、先に音楽室行ってて、図書当番があるから」

「うん、分かった」

お弁当を片付けて、私は教室から出ていった。

(二人が楽しそうに歩いていたって、私には関係ない)

でも、何でこんなにも胸がズキズキするの?

今のこの気持ちが分からない。