「なにが?」

「だから、月影祭だよ。凛空先輩と回らないの?」

「あ、無理だから」

私は、即答で返事を返した。

「即答で返事を返さなくても……」

「だって、無理だから」

「そんなこと、ないと思うけどなぁ」

タイミングよく先生が教室へと入ってきて、みんなは席につく。

「さっき話があったけど、誰か文化祭実行委員やりたい奴いるか?」

「文化祭実行委員?」

「話し聞いてなかったの?月影祭まで生徒会のみなさんと一緒に、文化祭準備をする委員会よ」

「ふーん」

色々と考えてたから、話しを聞いてなかった。

「誰も居ないのか?」

「先生!はいっ!」

「姫菜子?」

突然姫菜子が手を挙げた。

どうしたんだろ?文化祭実行委員やる気なのかな?

「柴野(しばの)、お前やりたいのか?」

「いえ、私じゃなくて」

姫菜子は私の手を掴むと、私の手を挙げた。

「凛がやりたいそうです!」

「はい?!」

な、なな何言ってるの?!

そんなこと一言も言ってない!!