輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

『お前さんか』

「銀……」

「えっ?!」

青龍は二刀の刀を抜くと、見えない斬撃をぬらりひょんに放つ。

『おっと』

しかし、ぬらりひょんはそれを簡単に避けてしまう。

『これは七年ぶりの再開じゃな、青龍よ』

「あぁ、あのとき殺しそびれたからな、今日はお前を冥界へと送ってやる」

『騰蛇と同じことを言うな』

「騰蛇だと?」

青龍は、ぬらりひょんの後ろで倒れている騰蛇を見つけると目を見開く。

青龍は、私の前から姿を決して、騰蛇のすぐ傍に姿を現す。

「あいつが、青龍か」

凛空は、力が抜けたのか座り込む。

「凛空!」

私は凛空を支え、スカートのポケットからハンカチを取り出し傷口に当てる。

やっぱり、無理をしていたのか凛空の息が荒くなってる。

「早くここから出て、凛空の傷の手当をしないと!」

「はぁ……、はぁ……。凛……」

「なに?」

「手……貸してくれ」

「え?」

私は空いている手を差し出すと、凛空は私の手を握った。

「手を握っててくれないか?」

「う、うん」

凛空の手を握った時、凛空の手が震えているのに気がついた。

(凛空も怖かったんだ……)

私は助けられてばかりで、何も出来なかった。

私は青龍の方を見る。

青龍は、騰蛇を抱き上げると、再び姿を消し私の隣へと来る。